カンティーユとは(1)

  1. “カンティーユ”という言葉に込められた物語(このページです)
  2. “繊細さ”を蘇らせるために
  3. 繊細、かつ堅牢に

1. “カンティーユ”という言葉に込められた物語

ヴィクトリアン作品の写真

小さな指輪が伝える、星の数ほどの物語。カンティーユはその中から“失われた物語”を拾い上げ、あなたの人生を彩るブランドです。

カンティーユとは、古いフランス語で“金銀細工”を意味します。ジュエリーの世界では渦巻きやバラの花型などに対し、平面的に透かし細工を施したものをカンティーユと呼びます。

1789年に起こったフランス革命、そこに端を発した激動の時代。これを制して、欧州の大半を征服した皇帝ナポレオンの時代にカンティーユの技法は生まれました。

ナポレオン時代、軍服を飾る金のモールや刺繍をカンティーユと呼ぶようになります。この金線細工の繊細な芸術性は、ナポレオンと対立する英国で注目されたのです。

ナポレオン時代と同じ18世紀。のちにジョージアン時代と呼ばれるジョージI世からジョージIV世の治世において、英国では金銀が不足していました。そのため、素材に繊細な透かし細工を施すなどの高度なカンティーユ技法で、宝飾品の芸術性を高めていたのです。

しかし、1837年に英国でヴィクトリア女王が即位してまもなく、米国やオーストラリアでゴールドラッシュが始まります。豊富に供給されるようになった金、そしてこの時期に普及した産業革命が宝飾品の方向性を一変させました。産業革命で供給された粗悪な製品を嫌う層から「社会の再生は画一的な工業化ではない。自然の美しさや、人々が日常的に使うもののフォルムを磨くことでなされる」と主張する、アーツ・アンド・クラフツ運動が巻き起こったのです。

この運動は、宝飾品にも自然界のモチーフの研究や、洗練された中世的フォルムへの回帰といった形で影響を与えます。蛇や勿忘草などの「自然」をモチーフにした「センチメンタル・ジュエリー」が人気を呼び、豊富な金の供給は、カラーストーンにタッセルやシードパールを組み合わせたボリュームのあるデザインを実現しました。

この中で、繊細なカンティーユの技法を顧みる者はいなくなり、愛好家や研究者以外は、ほとんど耳にすることがない様式となっていったのです。

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